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不良達は吸っていたタバコを吐き捨てて九王さんに不良Aは右手で殴りかかる。
九王さんは、足の力を抜くようにして上半身をその右手の右側に傾けよける。
「ヒデ、覚えとけよ。俺からは手を出してない。正当防衛だ」
そう言うと傾けた体を起こすようにしながら同時に右手を不良Aの脇腹に叩き込む。
「がはぁ…」
うたれたその子は数センチ浮いて横に飛んでいく。
不良Bと不良Cが二人がかりで倒そうと九王さんの後ろから不良Bは抱きつくように体を羽交い締めにして不良Cは腕を大きく振りかぶり殴りに来る。
「男に抱きつかれて喜ぶ趣味はねーよ」
そう言うと九王さんは体の上半身を傾けて不良Bを不良Cにむけ投げる。
一瞬で不良ABCが倒されて少し警戒したのか仲間である不良達は少し離れた。
すると、その中から1人ガタイのいい不良Dが出てきた。
「お？今度は強そうだな」
不良Dは恐らくボクシングと思われる格好をした。
「ボクシングか…俺も中学生の時やったぞ」
「だからなんだよ。死ね」
不良Dはさっきまでの不良とは明らかに違うスピードの左のパンチを出す。
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