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「お前はいいよな、学校ではもてはやされ家では可愛いママンと妹が待ってるっていうんだからこれじゃあ飢えを感じたことなんてないだろうな」
アキラとショウタではまさに天と地の差だ。
「僕だっていいことばかりじゃないんだよ、妹の面倒とかもちゃんとみないといけないし」
「いいじゃねか、俺なんか姉から命令されるばっかだぜ?」
「はいはい、兄妹の自慢はもうやめてくれ」
兄妹のいない俺には全くわからない話だった。
「兄妹なんていない方がいいに決まってるって。鬱陶しいだけだ」
「そうそう、もうすぐ妹も思春期に入るからどう扱えばいいかわからないし、それにトモユキが一人っ子のおかげで僕たちの遊び場所も確保されてるわけだしさ」
それは、兄妹がいるものから見た見解だ。実際は一人の時がどんだけツライものか。
お前らに一人っ子の気持ちはわかるはずがない。
もし、わかるっていうのなら・・・
この部屋に唐突に人が現れる
その時の俺が何故この様なことを言い放ったのか。今だに解っていない。
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