◇第一章◇

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古びたワゴン車に乗り込むと煙草のニオイがした 車に付いている灰皿から溢れている煙草をみて眉をよせたが叔父さんは気にすることなく車を発進させた 普通なら家族が死んだら悲しむものだが俺は冷めているのか何にも感じなかった ただ、一つ思ったことと言えば人間って案外簡単に死ぬんだなと思ったぐらいである 「凄いね…」 俺は窓の外から見える景色に思わず言葉を漏らす ぎりぎり車一台通れるような木が生い茂る細い獣道を通るワゴン車に少し驚くが 「真琴は都会っコやから慣れるの時間かかるかもしんねぇな」 そういう叔父さんは木の根っこが至るところから出ている獣道で荒々しくアクセルを踏みながら笑顔で答えた *
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