いきなりのハッピーエンド!

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「……これが普通に呼べるかっての」 仁王立ちしてご立腹中の少女の名は天瀬 朱菜(あませ しゅな)。 ショートカットの黒髪にきりっとした目、長身で『美少女』というより『美少年』という感じである。 スポーツ万能で『アーチェリー部』に所属する彼女は、一年にして優勝を総なめにしている兵(つわもの)である。 密かに『ファンクラブ』があるとかないとか……。 しれっと女子にもモテるらしい。 まぁ、二人の紹介はこれくらいにして……朱菜と菜唯人は親同士が同じ中学出身で時間は違うもののたまたま同じ日に産まれた。 だから二人の名前には共通の『菜』が入ってる。 ちなみに何故『菜』なのかというと……。 『菜』は菜の花が沢山咲いていた時期だったかららしい。 安直な気がするがそれはまぁ、ご愛嬌で……。 「菜唯人、朱菜ちゃんすげぇ怒ってるけど何かしたのか?」 牛乳を飲みながら菜唯人を見つめる彼の名は関山 漣(せきやま れん)。 黒い短髪で菜唯人ほどではないが背が高く、『スポーツマンタイプ』である。 熱血感で少し暑苦しいとこがある。 いい奴なのには間違いない。 少しお節介なのが玉に疵である。 彼が関わるとロクな事がないと周りは言う。
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