第2章【制服遊び】

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「えっと…… このセーラー服、脱げばいいんですよね?」 「そう。早くしてね」 それは紛れもなく、あの少女と千堂くんの会話だった。 とんでもない台詞を聞いてしまった。 恥ずかしくて、悲しくて、思わず耳を塞ぐ。 千堂くんはいつも、私を好きだと言ってくれていたのに…… 抱きしめられたり、前はキスだってしてくれたのに ――それはやっぱり、単なる気紛れだったの? それとも、私が雪兄との関係を辞めないから? いつの間にか、ぬるい雫が頬を伝っていた。 自分の涙に気付いた途端、嗚咽が止まらないほど泣いた。 隣りに聞こえないように、そして隣りの音が聞こえないように、ギュッと耳を塞いで。 やっぱり、千堂くんが好きだ。 私は改めてそう実感していた。 なのに、雪兄の気持ちを拒む自信は無い。 雪兄の愛情は、今までの私には欠かせないものだったから。 きっとこれからもそうなのかもしれない。 例えば、もしも結婚なんて出来ないとしても――雪兄の愛情があれば、それで良いと思ってしまえるんだ。
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