第2章【制服遊び】

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「絶対に見ないでよね」 「はいはい。僕は紳士ですから」 矛盾だらけの台詞。 “紳士”という言葉が気に入ったらしい。 「紳士とはかけ離れてるくせに」 「何か言った?」 「振り返らなくていいから!」 そんなやり取りをしながらも、とうとう私は “コスプレ”という世界に、一歩足を踏み入れてしまったんだ。 「着替えた?」 「うーーん」 21歳にもなってセーラー服を着ることになるとは。 なのに、何故か高揚している自分が恐い。 やっぱり私も、危ない人間の素質が有るのかも知れない。 「どれどれ?」 振り返った千堂くんは、目を丸くして沈黙した。 わかってる。 意地悪な千堂くんのことだから、どうせからかうんだ。 「悲しいから、あんまり笑わないで、ね?」 「椿……」 いきなり、千堂くんに抱きしめられてしまった。 変じゃ、ないってことだよね? 「凄く可愛い。似合う。なんかヤラシイ」 スカートの裾に手を伸ばしてきた千堂くんを、思い切り突き飛ばしてやったのは言うまでも無い。image=461314665.jpg
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