第2章【制服遊び】

18/20
前へ
/306ページ
次へ
「さぁ、これから一緒に学校へ行こうか」 「学校ね。1人で行ってらっしゃい」 もちろん冗談だと思った私は軽く受け流す。 なのに千堂くんは、私の顎を引いて見据えてきた。 「凄くイイ事してあげるから、付いてきなさい」 「何言ってるの?冗談も程々にしてよ」 あまりにも飛び抜けた千堂くんの台詞に、私はいつも、うっかり忘れてしまう。 彼には、冗談と本気の境界線が無いということを。 「言っておくけど、拒否権は無いよ? 椿は立花さんの代役なんだから」 「……え?」 状況が呑み込めないのも無理は無いはず。 なのに千堂くんは、“容赦”という言葉を知らない。 「椿が学校へ行かないと、立花さんの出席日数がマイナスされちゃうってわけ。 彼女は担任にも期待される優等生だから、椿の勝手で出席日数を減らすわけにはいかないでしょ」 「ちょ、ちょっと待って……」 「バレないから安心してよ。 どうせもう午後の授業しか無いし、サボるつもりだから」 バレないというよりも、問題はそんなことじゃないと私は思う。 ……ってゆうか、、、 「結局サボるなら、代役なんて必要ないじゃん!」
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

154人が本棚に入れています
本棚に追加