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「それより、大丈夫か?」
話を変える意味も含めて聞いて見たけれど、有希はポカンとしただけだった。
それが少しショックだった。
「あ、気にしてないならいいんだ。それにお前の気持ちも聞かずに、殴っちまって悪かった」
本当は良くねえ。
ただ、会長にキスされても抵抗しなかった、聞いても特に嫌がるそぶりもみせない。
もしかして、お前はもう、会長の事が…
とナイーブになっているところに、有希の意外な質問が飛んで来た。
「俺、トシに殴られたの?」
は?
「え…?もしかして覚えてない?」
有希の顔が段々強張り、言うんじゃ無かったと後悔した時には時既に遅し。
「あああああああ!!!」
多分有希としては心の中で叫んでいるんだろうけど、保健室に有希の絶叫が響き渡った。
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