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爺ちゃんは俺を待たせて、一度いなくなった。
準備があるからだ。
本殿に入った俺は腰を下ろして、待つことにした。
ネコマタは俺の足の上に座り左右にリズミカルに首を振っている。
「待たせたのぉ。」
少ししてやってきた爺ちゃんは、お祓いをする為の正装をしてやってきた。
神主が着ているような服、と言えば少しは想像できるかな?
「さぁこっちへ。」
爺ちゃんは手招きし、俺を呼ぶ。
俺はその声に従いネコマタを誘導する。
何の疑いもなく俺の指示に従うネコマタ。
そしてネコマタがある範囲に入った時…。
――ブォン
不思議な音と共に床には魔方陣が現れる。
「に゙ゃ!?」
突然の事に驚いた声を上げるネコマタ。
その魔方陣から逃れようとするが結界が邪魔をし、出られなくなっている。
それでも出ようと小さな体を懸命に動かし、動き回る。
が、爺ちゃんの方陣はそんなに甘いもんじゃない。
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