集結

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鬼は説明を続ける 「このゲームはな 超体感型ゲームなんだよ "超体感"分かるか? 大事なことだから何回も言ってんだよ! 超体感だからな ゲーム内での怪我とかはリアルでも怪我するし 下手すりゃ死ぬこともある だが お前らには拒否権はな~い 何故なら………」 そこで一旦区切り 鬼はスクリーンから姿を消した……… (待てよ) 俺は思案した (バーチャルでのダメージがリアルに影響を及ぼすゲームって…… かなりやべぇじゃねぇか!!! 第一、ダンジョンを進んで扉を開ける事しか説明がない…… どうすればエリアをクリアするのか どんなモノが出現するのか 全く分からない……… コレがファンタジーのゲームだとしたら………間違いなく死ぬ! そういったゲームはデータで行われるが 生身の俺らは血がでるはず 鬼みたいな奴も言っていた……"死ぬこともある"って……… まず、間違いなくダメージを受けちゃ駄目だ!) 俺の頭の中で整理ができた頃 ビリッ スクリーンに破れ目が出来た ビリビリビリ やがて穴は大きく拡がり ビリッ! 人が1人通れるくらいの広さで止まった グオォォォーーーー!! 雄叫びが空間を支配した ドスン……ドスン…… 姿は見えないが 確かに感じる存在感 足音が地響きを鳴らしながら 確実にこの部屋に向かってきている ドスン………ドスン……… ドスン…………ドスン………… 影が一足先にスクリーンに現れた 次いで姿を現したソレは 先程までスクリーンに映っていた鬼だった…… 右の掌をテスターに向け 何かの起動装置みたいなモノがそこにはあった 鬼は先程の続きを話し始めた 「こいつはな"強制アクセスキー"って言う催眠導入機の起動キーだ ゲームにリンクするうえで 心身共に睡眠時の状態にしなければならないのだが それを強制的に引き起こし無理矢理バーチャルの世界とリンクさせることができる だから お前らに拒否権は存在しないんだよ!」 ポチッ 薄れ行く意識の中 腹を抱えて笑う道化師の姿を見た……
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