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目を覚ますと、そこは見知らぬ天井――なんてことはなく、見慣れた教室だった。
そこで、僕は自分の席に座っていた。
長時間同じ体勢でいたからか、体の節々が悲鳴をあげている。
「うう……」
もう何度目かの倦怠感を感じながら、小さく唸る。
何度味わったとしても決して慣れはしない。
後味の悪い、そんな感覚。
そうこうしていると、終業のチャイムが鳴った。
教室の壁にかかっている時計を確認すると、今日はもう放課後らしい。
それにしても、途中で目を覚ますってのも考えものだよなあ。
今日の授業で何をやったか、全く分からないじゃないか。
後で釘打さんに言ってみることにしよう。
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