62人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう、科原くんは何のために学校に来てるか分かってるの?」
言いながら、御旗さんは先ほどの授業で使っていたノートを差し出してくれた。
さすが御旗さん。僕にとって君は天使に違いない。
「そんなの、御旗さんのポニーテールを見るために決まってるだろ」
「……勉強のためでしょ?」
「いや、僕は御旗さんの吐く空気を吸うためだけに学校に来ているんだ!」
「それはちょっと……」
普通に引かれてしまった。
あの御旗さんに。
あう。もう明日から学校に行けない。
「じょ、談冗だって」
「漢字、逆になってるよ」
しかも最初にじょって言ってるし、と御旗さん。
はっ。動揺して僕らしくないケアレスミスをしてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!