第1章 中野 由利

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「ねぇ、あの都市伝説のこと聞いた?」 「あぁ、“あなたの大切な人は誰ですか”って突然メールが届くやつ?」 「そうそう。間違えたら大切な人が殺されちゃうんだって」 「でも、大切な人なんて間違えないでしょ」 「だよねー。」 そろそろ日も落ちて暗くなりかけている頃。 私と千花はいつものように電車の扉にもたれ掛かって話をしていた。 急に有名になった都市伝説。 学校では最近、その話題で持ちきりだ。 2組の○○にメールが来ただとか、5組の△△は間違えてしまったらしいだとか… 学校のどこにいても聞く話になっていた。
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