第1章 中野 由利

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両親が共働きで、兄弟もいなくて、小さい時からいつも1人だった。 小学校での友達も少ない方だった。 悩み事があっても、相談する相手は居らず、1人でどうにかしなくてはいけなかった。 私には心をさらけだせる相手がいなかったのだ。 そんななか、中学で隣の席になったのが千花だった。 千花は誰とでも仲良くなれる性格で、私にも話しかけてくれた。 始めは距離をおいていた。 千花と私は正反対の性格だったし、合わないと思ったから。 そんな冷たい態度をとっていた私にも千花はめげずに優しく話しかけてくれた。 正反対の性格だった私たちだったが、意外と話が合い、私も距離をおくのをやめるようになった。 そして、いつのまにか私の唯一心を許せる相手になっていたのだ。
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