彩られる色

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…………は? 日常を捨てる……? ミッション…? 「ちょっと待って下さい!意味が分かりませんよ!!」 「意味か?それは簡単だ…。 お前の罪を身を持って償え。」 罪って両親を眠らせたこと? それを償えって? でも……実際、責任は僕にあるんだよな…。だったら! 「分かりましたよ…やってやりますよ、それで両親を救えるなら僕は!」 「良い度胸だ。やはり素直だ、お前は。」 「で、ミッションってなんですか!」 「これも単純な事だ…。その能力をもって、」 僕の能力で…? 僕はその短い時間でのどは渇き、手には汗を滲ませた。 要するに、それは緊張。 とてつもなく重い緊張。 「……悪人を殺せ。」 僕にはその言葉が五秒くらいの間理解できなかった。 理解できても目の前の人がそれを平然と言ってのけることが理解できなかった。 もう何もかもが理解できなかった。 もう………頭が真っ白になった。
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