彩られる色

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今、僕はある組織の施設の中にいる。 設定がありきたりだって? 王道といってほしいな。 まあそんなことは置いといて、あの後僕がどうなったかだよね。 僕はあの後―両親を眠らせた後―あんまりおっきな声を出したから、近所の人に通報されててね。 虐待でも疑ったのかな? それで僕は事情聴取を受けたんだけど、そりゃ信じてもらえないよね。 僕は必死に 「僕のせいだ…だから僕を捕まえて下さい!」 と訴えたけど、 「証拠もないんじゃねぇ…。まず状況を教えてくれないか。」 これに混乱した僕が答えて刑事が尋ねての繰り返しがしばらく続いた。 まぁ、説明しろったって無理な話だよね。 すると、事は動いた。 黒いスーツを着た、逃走中のハ○ターみたいな人が数人、急に取り調べ室に入って来たんだ。 「この事件は我々にお任せください。」 って言って、何やらライセンスっぽいものを刑事に見せた。 そしたらすぐに僕の身柄はハ○ターたちに引き渡された。 もしかしたら処刑でもされるのかと不安になり始めたとき、僕は強引に車に乗せられたんだ。 「あの…あなたたちは?」 聞いても無視。つめたいよね。そうして、沈黙がずいぶん流れた後、車が止まった。 外にでると、場所は駐車場だと分かった。 連れられるままにエレベーター登ったり、カードでピッてしたりして、空港の広場みたいな所に着いた。 そこには、白衣を着た女の人が立ってた。 「はじめまして。私はここの研究者よ。早速始めるから、来てちょうだい。」 全く訳が分からなかったけど、そのときの僕は何もせずについていった。 なんか一人でいるよりはいいと思ったのかな? その研究者も美人だったしね。 それから僕と研究者の人は、真っ白い部屋で向かい合わせに座った。 なんてシチュエーションだろうね。美女と二人きりで向かい合わせだなんて。
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