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そこで発せられた言葉は全く予想だにしないことだった。
「君の能力を調べるわね。」
は?能力?
そこまで考えたとき、少しその意味が分かった。
能力って、父さんと母さんを眠らせた?
やっぱりあれは僕が…?
「じゃあいくつか質問するから答えてね。」
まぁ、これではっきりするんだ。――僕が何をしたのか。それが分かれば父さんと母さんを治す方法だって…!
「君の好きな色は何?」
は?
「青…です。」
「そう。じゃあ次ね。」
で?
これで何が分かるって?
「好きな歌は?」
また訳の分からない質問…。
でもまぁ、研究者の言うことなんだし。
正しいはずだよね。
「T.○.Revolution の青い霹靂です。」
あ、こんな事言ってるけど僕高3だからね?たまたま西○貴教が好きなだけだよ。
「アナタの好きな季節は?」
「冬です。」
とまぁ、こんな感じの他愛もない質問に答えてくと、その研究者は
「じゃあ次、検査ね。」
と言ってまた僕を違う部屋へ連れて行った。
あれ?
さっきの質問何だったの!?
そう思ってるうちに、検査が始まった。
って言っても、病院みたいなのじゃなくて、いろんな食べ物食べさせられたり、いろんなもの見せられたり、いろんな物に触らされたり。
なんか全身の感覚を試すような検査だった。まさか、実験材料とかないよね…。
モルモットなんかなったら心が腐るだけだよ!
すると今度は、色々な音楽を聴かされた。クラシックからヘヴィロックまでジャンルは様々。中にはみじかな歌もあった。
そしたら、今度は効果音を聞かされた。馬蹄とか笑い声とか聞かされた中に一つ、銃声があった。
驚いて目をつむるくらい鋭い音だった。
次に僕が目を開けると、とんでもない光景が出てきた。
目の前に雪が降ってた。でも普通じゃない。青かった…。その雪は青かったんだ。
そしてその雪は地面に着くと見覚えのある形に変わった。
そう、父さんと母さんを覆ったあの結晶になったんだ…。
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