彩られる色

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「おい、キーたちはしたからお前も名を名乗れ!」 小さいのに威勢がいいな…。 まぁ、よく分からない状況だけどコミュニケーションは大切だよね。 「あぁ、そうだね…。えっと僕は」 「金田蒼汰、新しくCOLD BLUEとして、レイテストとなった。」 僕が後ろを振り向くと、そこには黒いスーツの黒いサングラスの碇ゲン○ウみたいな人が立っていた。 「あらら~?ボスじゃん? 珍しいねぇ、アンタが外出るなんて。」 ボス? てかなんで僕の名前知ってんの? 訳分からないことが多すぎる…。 「金田、お前は来い。」 そうして半ば強制的に、僕はオフィスみたいな所に連れてこられた。 「何なんですかアナタは?ここ何処です?俺は何なんですか!?」 「質問は一つずつだ、金田。」 あ、この人僕の嫌いなタイプだ。 それだけでちょっとイライラしてくる。 「まず私が何なのか。私はこの組織、レイテストの最高責任者だ。」 「レイテスト…?」 最新のって意味の? 「我々は君たちのような特殊な能力を持った者を保護し、最大限に活用する組織だ。」 「じゃあ僕がその能力者って訳ですか…。」 普通なら中二かって笑うとこだけど、実際に僕は両親を…。 信じるしかないよね。 「これでお前の質問にすべて答えた。次はこちらの番だ。 聞く覚悟はあるな?」 「はい、教えて下さい。僕はどうすれば良いのか。」 「今までの中で一番賢く素直だな。」 そりゃそうさ。 僕は今までそうして生きてきたんだ。 「単刀直入に言う。お前の両親は現段階では戻らない。」 え……? 嘘だろ…!? 「だが戻す方法はある。お前がこれからある条件の下に、この組織に入ることだ。」 「両親が戻れるなら何でもします!何ですか、条件って!?」 「これまでの日常を捨てることと、特殊犯罪対策本部よりのミッションを遂行する事だ。」
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