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「一瞬の煌めきを...身体強化【飛雷】」
俺は雷の身体強化を施した。
「その魔力質、間近で感じると思わず後ずさりそうだ...だが、私は引かないよ。
咲き乱れるは儚くも刹那、惜しまれど消えゆく一輪の飛花...身体強化【凛花】」
「お前...異常属性かよ...」
異常属性とは、まあ......普通は無い属性って事だ。
「ああ、ルージュ家は代々この異常属性【花】で、その名を轟かせて来たんだ。美しさに見惚れていたら棘に貫かれるから、注意しておいた方がいいよっ――!」
「ご忠告どうもっ――!」
まずは接近戦。雷の長所はスピードと破壊力だ。
「中々やるな...」
「ふふ、そうだろう? しかし、此処はどうも殺風景だね。私好みの場所にしよう」
ソナがそう言った瞬間、多大な魔力がソナから発せられた。
「咲く場所を厭わない
力強くも美しい
世界に色を
世界に香りを
咲け【色花弁ノ群花】」
ソナの魔力は飛散し、辺りは景色を変える。
目につくのは色取り取りの鮮やかな花。一瞬にして、この空間は花で埋め尽くされた。
「こりゃあ、花粉症の奴は近づけないな...」
「冗談をかましてる場合かい? 視界に映るありとあらゆる花...この全てが私の武器だ。
襲え【舞花弁】!!」
360°全てから、魔力を纏った花弁が俺を襲う。
そして...
俺の視界は花弁に包まれた。
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