決戦、バトルトーナメント

4/5
前へ
/229ページ
次へ
「一瞬の煌めきを...身体強化【飛雷】」   俺は雷の身体強化を施した。 「その魔力質、間近で感じると思わず後ずさりそうだ...だが、私は引かないよ。 咲き乱れるは儚くも刹那、惜しまれど消えゆく一輪の飛花...身体強化【凛花】」 「お前...異常属性かよ...」 異常属性とは、まあ......普通は無い属性って事だ。 「ああ、ルージュ家は代々この異常属性【花】で、その名を轟かせて来たんだ。美しさに見惚れていたら棘に貫かれるから、注意しておいた方がいいよっ――!」 「ご忠告どうもっ――!」 まずは接近戦。雷の長所はスピードと破壊力だ。 「中々やるな...」 「ふふ、そうだろう? しかし、此処はどうも殺風景だね。私好みの場所にしよう」 ソナがそう言った瞬間、多大な魔力がソナから発せられた。 「咲く場所を厭わない 力強くも美しい 世界に色を 世界に香りを 咲け【色花弁ノ群花】」 ソナの魔力は飛散し、辺りは景色を変える。 目につくのは色取り取りの鮮やかな花。一瞬にして、この空間は花で埋め尽くされた。 「こりゃあ、花粉症の奴は近づけないな...」 「冗談をかましてる場合かい? 視界に映るありとあらゆる花...この全てが私の武器だ。 襲え【舞花弁】!!」 360°全てから、魔力を纏った花弁が俺を襲う。 そして... 俺の視界は花弁に包まれた。
/229ページ

最初のコメントを投稿しよう!

399人が本棚に入れています
本棚に追加