399人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふふ...幾ら強くても不意を突かれれば喰らってくれるんだね。今ので倒せたとは思わないけど...」
ああ、倒されちゃいないさ。
「......あれ?」
ソナは驚きの声を上げた。
それもその筈、だって俺の姿が無いんだから。
「あの一瞬で移動は不可能...じゃあ何処に――」
「――後ろだよ」
ポン...と、片手をソナの頭に乗せる。
「なっ――!?」
ソナは俺の存在に気付き、慌てて距離をとった。
「......何時の間にそこに居たのかな? まったく見えなかったよ?」
「俺は空間属性持ってるからな。当たる瞬間にお前の後ろの空間と入れ替えたんだ。俺が居た空間を」
「...希少属性は恐ろしいね...いや、それを行使していいる君の方が恐ろしい。どこまで魔力があれば空間の入れ替えなんてできるんだい?」
「そうだな...200万くらい」
俺は実質魔力無限だからな...神力もあるし。使いはしないけど。
「ふふ、私の魔力より多いね...まだ戦いたいけど、今のは私の負けのようなものだね。うん、君の勝ちだ。クリスタルをあげよう」
「そりゃ有り難い。俺は三つ持ってるから7個くれ......それと」
「なんだい?」
「お前ってそんな喋り方だったか? 最初に会った時と違う気がするんだが...」
「気付いたのか...いやなに、戦闘になるとどうも気が高ぶってね。ついこんな喋り方になってしまうんだ。この喋り方は相手を苛つかせる為のモノなんだ。君はどうだった?」
苛つかせる...ね。確かに女にこんな喋る方されたら男はイラッとくるかもな。
「俺は特に気にならなかったがな...じゃ、有り難くもらってくわ」
「ユウイチ!」
俺がその場を去ろうとすると、ソナに呼び止められた。
「私はこれで脱落って訳じゃない。本選でもまた戦おう!」
「......おう」
戦闘狂...なのかね?
まあ、会場に行きますか...
最初のコメントを投稿しよう!