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母さんは同じ手の内側も素早く切る。
それから反対の手のハサミも切りにかかる。
俺は横から不安でドキドキしながら見ていた。
「母さん、棘刺さりそう。危ないよ!」
ずっと疑問に思っていたのだが、必死にもがいている蠍の尾の棘は刺さらないのだろうか。
母さんが丁度反対のハサミの内側を切ろうと、ハサミを当てた時だった。
サソリの尾の棘が母さんの左腕に刺さった!
遂に心配していた事が起こってしまい、信じられなくて俺は目を見開いたまま硬直した。
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