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「……あの人だったら向こうにいると思う」
そう言いながらその少女は、私がこれから探そうとしていた方向の反対側を指差した。
(この人、すっごくいい人!)
「ありがとう!」
私はそうお礼を言うと、その少女に大きく手を振りながら別れた。
教えてもらった方に行くと、見覚えのある後姿が見えてきた。
ソネットに気づかれないようにそっと近づくと、ソネットは誰かと話しているようだった。
しかもなんだか楽しそう。
なんだかもやもやしてきた私は、ソネットが着ている服を引っ張った。
すると、ようやく私の存在に気がついてくれたみたいで、会話をやめて私を見てくれた。
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