第一章

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淳side 釣れないなぁ…。あぁ…。せっかく暇つぶしで来たのに…。こんなんだったら雅哉の和食の試食に行けばよかったなぁ…。今から行くか!今更行っても駄目か…。 俺は北川淳。立花沙菜の幼なじみ。ただの幼なじみ。 ♪~♪~♪ イッチー? 「もしもし」 「もしもし、淳くん?」 「うん。どうしたの?」 「釣れてます?」 「全然」 「じゃあ暇ですね」 「…うん。それがどうしたの?」 「今、沙菜が来てるんですけど」 「ふーん。で?」 「お腹すいた、って。僕、作るの面倒臭いんですよ」 「イッチーは料理上手いんだから、作ってあげな」 そのままブチ切りした。 俺は、沙菜と皆の関係を大事にしたいんだ…。俺は、皆の恋の行方を見守るんだ。それが、俺の役目なんだ。まあ、俺はもともと沙菜とは一生友達でいたかったし。友達のままがいいしな。意地は張ってない。本音。 それより、皆沙菜のこと好きだよ…。 どうしよう…。
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