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「……」
小さな手が折り紙から離れ、顔をあげてこっちを見る。
長い睫毛が人形みたいだ、と思ったら急に恥ずかしくなって
「おいって。聞こえねーのかよ、こら!」
つい脅かすように折りかけの折り紙踏ん付けた。
そしたら
「……ふ、」
小さな唇が柔らかく歪んでなにかを言いかける。
「ふ?なんだよ!馬鹿にしてんのかっ?早くしゃべれよ!」
なんでもいいから早く彼女言葉の続きが聞きたくて早口でまくし立てると
「ふぇぇぇん」
と大声で泣き出して
俺は先生にこっぴどく怒られた。
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