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それは、小学一年のときから現在の中学三年まで毎日のように見た景色。 そして、これから先も見続けることになるであろう景色。 手前には田んぼが広がり、奥には川が流れている。 さらに、その向こうには横綱のようにずっしりと構えた山々がそびえたつ。 この列車は、山を越えて街へと行く。 「大人って、何でしょうか?」 私は、賢一兄さんと過ごすこの時間が好きで、毎日色々なことを質問している。 「大人なぁ……」 賢一兄さんにしては珍しく言葉につまる。
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