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外の景色は、だいぶ山が近づいてきている。 「私が合格したら、賢一兄さんは先輩ですね」 「今までもそうだったけどね」 「あ、そういえばそうでした。賢一兄さん先輩」 私は頭の上にある賢一兄さんの手を両手で持ち、軽く振りながら言った。 「ははは、なんだいそれは」 「賢一兄さん先輩です」 一両編成の列車は、街へと向けて走り続ける。
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