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キャリックの顔が神妙な面持ちをしているのに気づくと、キャリックの勘違いに思い至ったアバーライン警部は自嘲気味に新しく配属された部下の考えを否定した。
「残念だが、この件に関して教授は全くのシロだ。むしろ、犯人逮捕に協力したくらいだ。」
アバーラインがあまりにも、あっさりと語った為に聞き流しそうになったが、着任したばかりとはいえ、スコットランドヤードに籍を置く者として、聞き流してはいけない部分がアバーラインの話にはあった。
「ちょっと待って下さい、警部。今、教授がリッパー・ザ・ジャックの逮捕にしたと。」
慌てるキャリックを、さもつまらないといった具合に眺めながらアバーラインは部下の言葉を肯定した。
「あぁ、間違いない。教授はリッパー・ザ・ジャックの逮捕に協力した。」
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