夏休み

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「よし、誰もいないな?」 「おい、早く行けよ!後ろがつっかえてるぜ?」 「え、ちょっ、ホントに行くの?」 「行くに決まってんだろ!帰るなら今のうちだぞ?でもまぁ、暗い夜道を一人で帰ることになるけどな」 「えぇー、帰れるわけないじゃん!」 「じゃあ早く来いよ!置いてくぞ!?」 「ちょっと待ってよー」 その日、僕と幼馴染み2人の計3人で 廃校舎に肝試しに来ていた。 もちろん、深夜。 そして最も「出る」と言われる丑三つ時だった。 その時は深夜ということに加えて夏休みだった。 もちろん人がいる気配もなく、侵入するのは容易だったし、何よりも好奇心に支配されていた。 僕達は吸い込まれるように廃校舎へと入っていった。 それが本当に吸い込まれているとは知らずに……
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