夏休み

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「確か3階が出るって噂だぜ?」 「さっそく行ってみるか」 「え?ちょっと、本気?」 「本気と書いてマジと読む!」 「いや、そんなんどうでもいいけどさ。行くなら早く行こうぜ」 「……ねぇ、私は…いいわ」 「なんだよ、ここで一人で待っとくのか?」 「いやね、本当に悪い予感がするの。第六感ていうかさ、勘なんだけど……」 「そこまで言うんなら無理は言わねぇけど……一人で待っとけるのか?」 「うん、私は行かない」 「そうか、よし!じゃあ二人で行こうか」 「あぁ、早くいってこよう」 「いってらっしゃい」 その後、僕ら二人はとても後悔したよ…… 何故彼女を一人残して行ったのかとね。 「3階についたが……」 「……なにもねぇな、帰るか」 「いやぁああああああああ!!!!!」 「!!い、今のって!?」 「と、とりあえず戻ろう!」 僕ら二人が駆けつけた時には彼女はいなかった。 「はは、冗談だろ?」 「俺らを脅かそうったってそうはいかないぞ」 『……って』 「……な、なぁ今の声」 「お、俺じゃねぇぞ?」 『…………ってぇぇ……』 『ま…………ってぇ』 「まって……待ってって言ってる?」 「ちょっ、ヤバイって!早く帰ろうぜ!」 「いやでも、あいつは?」 「この声聞いて一目散に逃げたんだろ?もう帰るぞ!?」 そう言って二人は逃げるように廃校舎から飛び出していった。
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