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「で、それで?その女の子はどうなったの?」
「……お前、怖いんじゃなかったのか?」
「怖いけど続きが気になって……」
「…じゃあ続けるぞ?」
その日は二人で僕の家で寝たんだけど
まぁ、怖くて寝れないよね。
それよりも音信不通になった彼女が心配だったんだ。
それで、夜が明けて明るい真っ昼間にもう一度廃校舎に行ってみたんだ。
「あ、あれ?」
「なんだよ、心配させんなよ」
彼女は廃校舎の前にいた。
「あ、うん。ごめん」
「……なにかあった?」
「あ、いや……」
明らかに様子がおかしかった。
何かに怯えてる、顔は真っ青だったしチラチラと周囲を気にしているようだった。
すると、ふと近づいてきて
耳元でこう言ったんだ。
私達、見られてるよ……?
最初は意味がわからなかった。
でも何故か視線を感じた。
そして僕も彼女に耳打ちをする。
「何があったんだ?」
「…………」
彼女は無言で廃校舎の3階を指差した。
チラっと目だけで見ると、窓から黒い影が見えた気がした。
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