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俺はベッドでうなだれていた。
下にあるmy sonを確認したがない。
つまりそういうこと。俺は完全に女の身体になっていた。
さて、あとでオナニーしてみるか。
「って、そういうことじゃねーよ!」
ドンドンドン!と扉を叩く音がする。
「兄ちゃん!彼女との喧嘩はやめてよ!まさか妊娠させちゃったの!?」
とりあえずここの扉を開けて!と喚く裕子であった。
・・・しょうがないから、扉を開けるか。
俺は震えた手で扉の鍵を外す。
「きゃっ!」
扉に寄りかかっていたのか、裕子は扉を開けたと同時に前に倒れた。
そのまま顔面をバーンとぶつける。
おうふ。これは痛い。
「大丈夫か?」
「うぅ・・痛いです・・・。兄ちゃん酷い・・・ん?」
裕子は顔を俺の方に向ける。
真抜けた顔をしている。馬鹿みたいだな。
「誰ですか?」
「俺だよ。俺」
「いや、だから誰ですか?」
裕子は引きつった笑みを浮かべる。
「俺はお前の兄だ。悠だ」
「・・・あれ?兄ちゃんのSF?」
さっきから裕子の言ってるSFって何なんだ?
俺は呆れた、というか疲れ果てた。
もう今日はゆっくり寝てたい。
「裕子。現実を見てくれ。俺は悠だ」
「し、信じませんよっ!そんな非現実的な!」
「お前が中学に入って間もない頃、こんなことを聞いてきたな。『ねぇねぇ、セックスしよ――げはぁ!」
裕子の蹴りが飛んできた。俺の脇腹が抉られる。
「は、はい!わかりました!アナタは兄ちゃんだ!だから思い出させないでぇい!」
そのまま裕子は上げた足を上げたまま片足で飛び、飛んだ方の足で俺の肩を狙ってきた。
・・・ん?やけにスローモーションに見えるな。
弱くなったか?と思いながら俺は軽く避ける。
「よ・け・る・な!」
「だ・が・こ・と・わ・る!」
しばらく俺と裕子の戦闘は続いた。
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