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「・・・で、朝起きたら女になっていた、と」
なんとか説明することができた。
俺は半裸で横たわる裕子を見ながら溜め息をつく。
ん?何で半裸で寝てるか?
知らね。暑いんじゃねぇの?
とりあえず、俺は裕子と和解していた。
「はぁ。母さん達にも言わなきゃならんのかぁ・・・」
「しょうがないでしょ。ほら、わかったらリビングいきな」
重い身体をバシッと叩かれ、俺は立ち上がる。
うぅー、言い訳が難しくなりそうだ。
母さんはわからないが、父さんは・・・危ないんだよなぁ。
変態は正義かどうか、皆はどう思う?
そんなことを思いながら一階に足を運ぶのだった。
いつもの仕草でリビングに向かう。
「あら悠、おは――――ん?」
まあ、普通はこうなる。
「悠か。遅いぞ。・・・・・・はひ?」
自称『天才発明家』の父さんが情けない声をあげた。
目が点のようだ。母さんも父さんもその場から動かない。
・・・10秒は経っただろうか。口を開いたのは母さんだった。
「あらあら、悠の彼女さんですか?」
「えっ」
母さんの背後からブラックなオーラが出ている。
やばい。これはよくわからないが嫌な予感しかしない。
父さんを見てみろ。死んだ魚の目をしてるよ。
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