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話し手
545:話し手:2011/05/15(日) 04:11:19.30 ID:Assd7la10
15年程前の話な
オレはその頃名古屋の大学に通ってて、一人暮らしをしてたわけだ。
親には無理言って一人暮らしさせてもらってる手前、そんな仕送りも
要求できないんで、割のいいバイトを探すことにしたんだ。
大学入っていろんなバイトを転々としたんだけど、これといっていい条件の
バイトに恵まれず、一人暮らし諦めようかとか思ってたところに友人から
「とあるバイト」を紹介されたんだ。
それは、新聞の求人情報欄の1コマに掲載されていた地味なバイト。気をつけて
読まないと絶対わからないレベル。条件は明記されてなかったが、日給弐萬円也
の一文が俺の心を突き動かした。即決だった。
546: 話し手:2011/05/15(日) 04:22:24.11 ID:Assd7la10
雇い主の家に電話をして詳細をたずねると、とりあえず一度会いたいと言われ
先方のお宅へい伺うことに。先方からは「場所が入り組んでてわかりにくいだろうから、
当日は迎えをよこす」と言われたので、当日オレは指定された駅で待機。
雇い主の家族?らしき人が乗ってきた車で雇い主宅まで向かったんだが、
土地勘さっぱりな俺は、途中から場所がすっかりわからなくなって、心配になって運転手に
「いまから向かう先って、俺一人でも行ける場所ですかね?免許まだなんですよ」と尋ねたところ
「ああ、何度も続けてもらうかどうかは娘が決めることだから」とだけ回答が。
そのあとは特に会話も交わさず揺られること50分、市街地を離れ
緑がやや多くなってきた住宅街の一角、やや大きめの一軒家の前で停車した。
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