うっ……嘘!?

9/23
前へ
/147ページ
次へ
明らかにおかしいこの世界に戸惑いを受ける俺だが、何となく予想はついている。 おそらく、嫌……間違いなく勾玉所持者の仕業だ。 俺だけ平気なのは勾玉所持者に願い事は影響しない的なルールからだろう。 しかし、とんだ願いをする奴だ。 男女の服装を逆にするとか一体誰得か? これで勾玉の能力が本物だと確信を持てたのは良かったが、さすがにこれは御免だ。 一刻も早く見つけて、願いを取り消させないと…… 俺の周りからの印象が大変なことになる。 俺は拳を握り締めながらそう決意する。 するとそれに合重なるように学校の放送がなった。 『1年2組神谷君、1年2組神谷君、すぐに生徒会室まで来なさい。繰り返します――』 放送をしているのは声から判断するに男 俺は言われるがままに席を立つと、生徒会室へと足を進める。 多分、この服装の注意を受けるのだろう。 さて、どういう言い訳をするか? 勾玉の存在を言っても信用されるとは思えない。 そうこう考えている間に目的地へと到達する。 俺はその前に立ち暫く、意を決したようにノックした。 「入りなさい」 俺は中へと入る。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加