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明らかにおかしいこの世界に戸惑いを受ける俺だが、何となく予想はついている。
おそらく、嫌……間違いなく勾玉所持者の仕業だ。
俺だけ平気なのは勾玉所持者に願い事は影響しない的なルールからだろう。
しかし、とんだ願いをする奴だ。
男女の服装を逆にするとか一体誰得か?
これで勾玉の能力が本物だと確信を持てたのは良かったが、さすがにこれは御免だ。
一刻も早く見つけて、願いを取り消させないと……
俺の周りからの印象が大変なことになる。
俺は拳を握り締めながらそう決意する。
するとそれに合重なるように学校の放送がなった。
『1年2組神谷君、1年2組神谷君、すぐに生徒会室まで来なさい。繰り返します――』
放送をしているのは声から判断するに男
俺は言われるがままに席を立つと、生徒会室へと足を進める。
多分、この服装の注意を受けるのだろう。
さて、どういう言い訳をするか?
勾玉の存在を言っても信用されるとは思えない。
そうこう考えている間に目的地へと到達する。
俺はその前に立ち暫く、意を決したようにノックした。
「入りなさい」
俺は中へと入る。
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