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俺はますます頭を悩ませる。
そして暫く、叶先輩達が見守る中、俺はある可能性にたどり着いた。
「もしかして生徒会長達も……」
「えぇ、そうよ。彼は違うけど私は不思議な勾玉を持ってるわ。あなたと同じようにね」
やはり考えた通りだ。
沙倉先輩は違うらしいが、叶先輩は勾玉ホルダーのようだ。
「よく分かりましたね。俺が勾玉を持ってるってことを」
俺は叶先輩の言動で彼女が勾玉を所持している事は予想できた。
しかし、俺は彼女に尋ねた時、もし違うかったらという可能性を考慮して、勾玉と言う言葉は口に出さなかった。
なんせ、世界を改変する力を持つような勾玉の事はそう人に言うものではないからだ。
しかし彼女はそれを口にする。
そこから考えられることは2つしかない
彼女が浅はかなのか……
彼女は俺が勾玉を持っていると言う事に100パーセントの自信があるか……
の2つだ。
俺が学生服を着ているからというだけじゃあ確証を得るには少し薄い。
俺はその真意を確かめるべく叶先輩に遠回しに質問した。
彼女は元から入れてた紅茶を一口飲むと、ゆったりと俺の目に視線を向けた。
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