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「ありがとうございます。助かりました」
俺と沙倉先輩を除いて全員が去った後、改めてお礼を言った。
「いや、いいよ。遅いからちょっと気になって来ただけだから。それにしても案の定だったね」
「はい……」
苦笑い。
明日もこうなるのだろうか……
「じゃあ行くか」
沙倉先生は清々しくウィンクをして、俺に促す。
俺は「はい」とだけ答えてると先に進む先輩の後を追った。
生徒会室にはすでに叶先輩が来ていて、カップに入った紅茶をすすっていた。
「遅かったわね」
叶先輩がカップをお皿の上に置いて、こちらを見る。
その表情は少し怒っている。
まぁ、叶先輩の事だから待たされる事が少ないのだろう。
「はい、すみません。少しクラスメイトに捕まっていたもんで」
俺は事情を話し、謝罪
元を糾せば、この男女逆転の能力を発動した奴にあるので許してくれるだろう。
案の定、先輩は少し考えると、すぐに許してくれた。
「じゃあ、これからの事について話しましょうか」
そして話題を切り出していく。
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