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それにしてもこの訳分からん願いに意味があるとは思わなかった。
学校があるのに3名を割り出してるのだから、今日より以前から準備していたのだろうという予想から叶先輩の仕業だとは分かったが……
「それにしても何でこんな悪趣味な願いにしたんですか? もっと方法が沢山あったでしょ」
例えば半袖短パンの世界とか……
まだ肌寒い季節だから、そんな格好している奴なんてほとんどいないはずだ。
他にも選別方法はいくらでもある。
「あぁ、それ? 沙倉君にも願いをする前に言われたわ。でもやっぱり面白みがあった方がいいでしょ。ねっ」
「ねっ」と同意を促されても困る。
「俺はさっきも言いましたが悪趣味としか思えません。沙倉先輩もそうですよね」
「いや……俺は一応この服装が当たり前だと思ってしまってるわけだから分からん」
「……」
そうだった。
つい沙倉先輩も勾玉の影響を受けてないような感じで喋ってしまったが、所持者ではない彼にとって今――この世界は別におかしくないんだ。
事実、先輩はセーラーを着ているわけだが、嫌がってる様子はない。
まぁ、容姿がいいから男でも似合ってはいるのだが
「……もういいです。それよりその3人って誰ですか?」
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