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「多分、覚えました。だからそろそろ、この男女逆転社会をやめてください」
俺は何と言われようが女装をする気はさらさらない。
これ以上続ける事は敵に俺の存在を知る機会を与えることにもなるだろう。
会長とて、それぐらい分かってるはずだ。
「え~、いいじゃない。どうせだし君も女装しようよ」
そう言ってセーラー服を渡してくる会長
駄目だ。もうこの会長は……
以前まで描いた会長のイメージが少し崩れた。
まぁ、やるときはやってくれるだろう。
「お願いですから解除してください。解除にリスクはなかったはずです」
「ちぇっ、分かったよ」
会長は本当に残念な顔をしながら、胸の辺りを握る。
多分、勾玉を首にかけてるか何かで、そこにあるのだろう。
「第2願解除」
会長は目をつぶったままそう言う。
次の瞬間、沙倉先輩の着ていたセーラーが学生服へ変化した。
と言っても沙倉先輩はあたかも今までその姿でいたかのよう、突っ立っている。
「これでいいでしょ」
あ~ぁとため息を会長がつく。
これでやっと一息つけた。
「ありがとうございます」
俺はホッと一息つくと彼女にお礼を言った。
とりあえず今日はこれで解散だ。
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