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俺は自動的に生徒会室に1人残された形になる。
何とも悲しい状況であるが、今の世界なら仕方ないと諦めるしかない。
生徒会長、いや1人の女性として、さっきの指示は当然なのだから。
俺はソファーに座って入れてもらったコーヒーを飲む。
待つこと数十分、突然学校に放送が鳴り響いた。
『生徒の皆さん。副生徒会長の沙倉です』
俺はその声を聞き、すばやく立ち上がる。
沙倉先輩は勾玉所持者の調査に行ってたはずだ。
しかし放送を鳴らしているので、今先輩は学校にいることになる。
それが指し示す事は十中八九犯人を突き止めたと言うことだ。
俺は次なる言葉を聞くために耳を傾ける。
『えー、皆さんはこれから会長と1年の神谷君が不思議な格好をしているのを見るかもしれません。しかし、貴方達はそれを見ても不思議だとか、悪い事をしてるとか、そう言った感情を抱きません』
そこで放送は切れる。
けれど、俺の周りに不思議な空気が漂った気がした。
……うん?
なんだこれ?
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