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音楽が学校中に鳴り響き、今日の学園生活の終わりを告げた。
うちの学校のチャイムはキンコンカンコーンみたいなありふれた物ではなく、その時期に旬な音楽を奏でさせている。
俺はその音楽を聞きながら、学校を後にした。
部活はもう仮入部できる時期だが入る気はない。
もう雨があがり、虹が出ている中、歩く俺
さっき上がったばかりなのか学生を除いて歩いている奴はほとんどいない。
俺は帰路の半分を迎えた辺りで何を思ってか空を見上げた。
そう、俺自身が何故空を見上げようと思ったのかは分からない。
でも何となく見ないといけないという使命にかられたのだ。
空に見えるのは蒼とカラフルな虹
雲すらもう存在していない。
俺の視線は何故か何ともない7色の輝きをともす虹に向けられる。
と、その時――
虹が弾けた。
「はっ!?」
俺は思わず驚きの声を漏らす。
弾けた虹はそれぞれの色ごとに収束され、一層の輝きを放つ。
とても幻想的で綺麗なそれ……
俺は目を奪われた。
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