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――死ぬ!!
身体が動かず、避けることが出来ない。
諦めるように目をつぶる。
バコンッッ!!
その瞬間、大きい音が辺りに響いた。
自らの身体に異常はなく、痛い所は1つもない。
俺は目を恐る恐る開いた。
「!!」
――絶句
痛くないのは当然だ。
光り輝いていたそれは俺に当たらず、5メートルほど手前の地面に落ちていた。
しかし、半径5メートルほどのクレーターが出来ていて、もう俺の前は穴。
当たっていれば間違いなく死んでいた。
俺は何が落ちてきたのか気になりクレーターの中に足を踏み入れる。
もう恐怖はない。
あるのは好奇心のみ。
未だ紫色の光を発するそれに俺は一歩一歩近付いていく。
やっと手の届く所までくると、漸くそれの光は消えた。
「何だ……? これは?」
俺は5センチほどのそれを広い上げる。
紫色の変わった形をする石
あんな高い所から落ちてきたのに傷1つついていない。
紐を通すような1つの穴と、デジタル数字の0と言う文字が小さく彫られているだけだ。
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