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部室の椅子に腰かけ稲葉と向き合う形になる。
「で…話しって?」
やけに不機嫌だな。
それもこれも俺が、原因な訳か…
「いや、話しというか…稲葉と2人で居たかっただけで…」
「なっ…。お前、恥ずかしくないか?」
彼女からの返しにしてはキツい…。
だが、へこたれてもいられない訳で…
とりあえず、稲葉の機嫌を取らなくてはな。
「そうだ。稲葉はプロレスに…」
「黙れ!!プロレスネタは彼氏になったといえ却下だ」
な…最後まで言わせてもくれないのか…
プロレスを好きになってくれたら話しが盛り上がるのに…
「いや、言い過ぎたな…観戦くらいは付き合うが…」
「本当か?」
「あっ…いやっ…はぁ~…」
うっ…。喜び過ぎたか…
稲葉の機嫌を取るのは至難の業だな…。
「そうだ。稲葉から俺に求める事ってあるか?」
「プロレスオタクを辞める事だな」
いや、まぁ流れ的にはそうなるだろうな。
「それだけは勘弁して頂きたいです……」
俺の発言を聞いて大爆笑中の稲葉。
プロレスだけは譲れないんだが…
まぁ、稲葉の為だ…少しだけ自重しよう。
うん。今まででも自重していたんだ。
今のままで、良いよな…多分…
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