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「実際、神がどうやってマステルにちょっかい出してるかわからない。介入権限を持ってるのは友人ただ一人だけだからね」
「ふーん、で、神と同等レベルのチート能力を持った俺がマステルに行ってそれを阻止して、あわよくばそのちょっかい出してる神をシバけと?」
「要約するとそうなるね」
「……見返りは?」
「行ってくれるの?なら僕ができることならなんでもするよ!」
「言ったな?約束忘れんなよ?」
「もちろん、じゃ早速友人呼ぶけどいいよね?」
「ああ、俺の気が変わらない内に早くしろ」
俺がそう言うと神は黙りこんだ。おそらく念話だろう。
かすかに魔力を感じる。
「お待たせしました」
少しして現れたのは金髪、金眼の大人の色気漂う女性だった。髪は腰まで伸び、少しウェーブがかかっている。
ちなみにイケメソ神 は同じく金髪、金眼だが、こちらは短髪のツンツンだ。
「私はマステルを管理しているアリスです。よろしくお願いしますね」
「島崎昇です。こちらこそよろしく」
「じゃアリス、昇くんには了解もらってるから送ってあげて」
「ええ。昇さん、ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします」
アリスさんがそう言うと俺の足元に魔方陣が展開され、爪先から粒子化していく。
「あ、そういえば言い忘れてた。昇くんのチートだけど、マステルに着いたらスペック落ちるからね」
「は?どういう――」
言いきる前に俺は粒子になった。
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