序章〈オワリでハジマリ〉

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地球は疲弊していた。 ある一つの種の繁栄の代わりに。 地球は死にかけていた。 ある一つの種が生き延びようとしたために。 神々は地球を救うためにある一つの決断をした。 人類を滅ぼす。 自分たちが創り上げた生命体は失敗作であり、地球上にいるべきではない、そう考えた。 しかし、自らの手で直接滅ぼす事はできない。 そんなことをすれば神は神でなくり、悪魔となってしまうからだ。 彼らは考え出した。 人類に人類を消させよう、そして相討ちさせて滅ぼしてしまおう、と。 彼らは選んだ。 自分たちの代わりに人類を消す人間を。 そして力を与えた。 対立させるために。 人類は神々の思い通りに殺し合い、滅ぼしあった。 だが、その計画は狂ってしまった。 いつ、どこでそうなったかは神々にも分からなかった。 ただ、もはや神々でさえ止められなくなり、地球は助からない事だけが分かった。 そんな神の意志で始まり、神の意志から外れた戦いの中で、とある少年が産まれた。
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