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地球は疲弊していた。
ある一つの種の繁栄の代わりに。
地球は死にかけていた。
ある一つの種が生き延びようとしたために。
神々は地球を救うためにある一つの決断をした。
人類を滅ぼす。
自分たちが創り上げた生命体は失敗作であり、地球上にいるべきではない、そう考えた。
しかし、自らの手で直接滅ぼす事はできない。
そんなことをすれば神は神でなくり、悪魔となってしまうからだ。
彼らは考え出した。
人類に人類を消させよう、そして相討ちさせて滅ぼしてしまおう、と。
彼らは選んだ。
自分たちの代わりに人類を消す人間を。
そして力を与えた。
対立させるために。
人類は神々の思い通りに殺し合い、滅ぼしあった。
だが、その計画は狂ってしまった。
いつ、どこでそうなったかは神々にも分からなかった。
ただ、もはや神々でさえ止められなくなり、地球は助からない事だけが分かった。
そんな神の意志で始まり、神の意志から外れた戦いの中で、とある少年が産まれた。
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