君へ。~From.R・T~

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昼休み。今日はめずらしくこの時間帯に会社にいた。仲間と一緒に食堂へ向かい、安い定食をつつく。周りが盛り上がっていてもどこか上の空で、彼女は昼休みをどうしているんだろう?とふと疑問が沸いた。 見回しても彼女の姿は見当たらない。一人でどこかにいるんだろうか…? 余った時間に大矢先輩の元へ向かった。 「先輩、あの、少し良いっすか?」 「おぉ、どうした?入れ入れ」 愛妻弁当だろうか、先輩はデスクで食事を済ませていた。 「ハァ~~」 「ハハ…悩んでるな?里市」 ソファに座った途端、深い溜息をついた俺に対し、先輩は軽く背中を叩き、笑いながら向かい側へ腰掛けた。
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