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『
おはよう。
週末まであと少し。
お互い頑張ろう!
』
何の意味のない文面。ただ、君との繋がりを絶ちたくないだけの情けない文面。
こんな事を始めて一週間ほど経っただろうか。
その日、帰社したのは20時過ぎ。こんな時間なのにそこに彼女がいた。彼女は丁度仕事を終えたところらしく、小さくお疲れ様でしたと周りに告げて部屋を出て行った。
「…なぁ、多部?おい、多部??聞いてんのか!?」
「ん!?あっ…スマン。聞いてなかった」
彼女に気をとられて、声を掛けられている事に気付いてなかった。
「今から飯ついでに飲みに行くけど、お前も来るだろ?」
「ん、そうだな」
「じゃ、決まりな。行こうぜ、さすがに腹減ったわ~」
各々帰り支度をし、エレベーターに乗り込む寸前で立ち止まった。
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