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この部屋の壁は上半分がガラスになっており、フロア全体が見渡せる。
「あぁ、豊田さんか。彼女がどうした?」
「いや、あんな子いたんだって…」
「あぁ。あの子な、少し前に俺が引っ張ってきたんだけど、どうも周りと上手く行ってないみたいなんだよなぁ。時々、可哀想な事をしたかな~ってな」
先輩は苦笑いで彼女へ視線を向けた。
「何だ?急に。まさか…惚れたか?(笑)」
「・・・・・・」
冗談で言ったつもりが、俺からのリアクションが無い事に驚き、持っていた書類を置き眼鏡を外して、ソファーの向かい側に腰を下ろした。
「ハハッ!お前、図星か!?」
耳まで真っ赤にした俺の顔を見て先輩は笑っているけど、事実だからしょうがない。認めるしかなかった。
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