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ある時、野良猫は知らない人の庭に野良猫達の為にエサが置いてあるエサ場を見つけました。
そこには毎晩、いろんな猫達がやって来ました。
体の大きな猫やずる賢い猫、傷だらけの猫なんかもいました。
痩せっぽっちの猫は、他の猫達の事なんかちっとも気にしませんでした。
猫は、このエサ場を根城にしばらく暮らしていました。
ところが、痩せっぽっちの猫は、根っからの野良猫。
やはり、もっと遠くの町並みを見たくなってしまったのです。
ここにいれば、きっと不自由無く暮らしていけたでしょう。
そんな事は猫には分かっていたのです。
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