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…と、思われたのだが
「精霊が…消え……た…?」
ベルツェが目の前で起きた事が信じられないといった表情でよろめいた
…嘘だ。主人の命令なく精霊が消えるなんて…そんな事が出来るのは…
「封還術…」
「ふうかんじゅつ?」
フェリシアがベルツェの口から聞き慣れない言葉が出て来て復唱する
「簡単に言ってしまえば召喚術の逆ですよ。召喚術も完全ではないですからね…もしもの時の為に生み出された召喚したものを送り還す術」
さすがに召喚術に優れているだけあってベルツェの知識にもデータがあるようだ
…というより召喚術の勉強を真面目にやっていれば誰でも存在は知っているわけであって特別な知識ではない
しかし存在は知っていても
「それを扱えるのはごく一部の家系のみのはずです…」
しばらく考えていたようだが特に思い当たる節がなかったのか肩をすくめると
「なるほどそれが特待生たる所以ですか…わかりました、今回は諦めます。では」
そう残してベルツェは去っていく
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