∮-始章-∮

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フェリシアが得意としているのは物の修復や治療といった復元術 もちろん召喚術も扱えるが、武装召喚や憑依召喚では精霊召喚にタイマンを張るには分が悪い 「こんな事なら召喚術の授業ちゃんと出てればよかったかな」 いまさら後悔したって仕方ない…か 「先生が嫌いだから」という理由で散々授業をサボった結果がこれである しかしいくら後悔したところで状況が変わるわけではない フェリシアは背中に汗が流れるのを感じながら思考を巡らせた どうしたら切り抜けられる?走って逃げるか…いやいくら足が速くても精霊からは逃げられない ベルツェの言う通りに今回だけは付き合うか?…いやこの男の事だから次の日には私を射止めたと言って回る…それは死んでも嫌だ しかし考えても切り抜けられるような案が浮かんで来ない そういえばレイン…アイツは何をやってるのよ!乙女のピンチなのよ?助けに来なさいよ! 「…そこにいるのは誰です?」 その言葉で我に帰ったフェリシアはベルツェの視線の先を見る
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